詩投稿結果発表

投稿数237作品。投稿者135人。多くの方にご投稿いただきありがとうございました。詩投稿第2期(7-9月)の選評および入選作をご紹介いたします。

詩投稿

H氏賞受賞者や日本現代詩人会の会員たちが詩編のアドバイスをいたします。

1期一人3篇までの投稿で、3ヶ月毎に選考し、入選作を選評とともに公開します。

第3期選者(10月〜12月)
・野村喜和夫氏

野村喜和夫氏
・高貝弘也氏
高貝弘也氏
・峯澤典子氏
峯澤典子氏

詳しくは投稿規定をご参照ください。皆様のご投稿をお待ちします。

日本現代詩人会とは

この会は日本の詩人の権益を団体的に守り、現代詩の普及発展のために協力し、国際的活動を推進し、詩人相互の親睦をはかることを目的としています。

「詩投稿 第2期」入選作品紹介
Topページに入選作の中から2篇ずつ公開します。

八木獅虎

金肌

 

できるかぎり鋭利なもので

どうにかしてひっかいてしまわなければ

おさまりそうにない、かゆみ

 

位置を特定できずにかじれば

周辺の皮膚がはげ

隔てているものがけずれていく

 

ほんとうに

皮一枚でつながっているのは

筋骨と社会です

通貨の価値と値段がつりあわないのは

いわゆるそういうことでしょうか、ひとも

 

財布のなかにあるはずのものがなくて

しかたなしに籠の中身をひとつひとつ

もとの位置に戻していく

 

陳列棚のあいだで

幼子が

自分のからだを追うかのようにママを追う

陳列棚のあいだで

老夫婦が

ウミガメの時間軸をたどっている

 

俺にだって

一生をかけてとくとくと

しみこませなければならないものがあり

薄まらぬように

つぎたしつぎたし、つなげているものがある

だからあらゆる事態をさける

 

万が一にも降りそうもない空をバックに

歩道橋をかけていく

まっくろに日焼けした学生たち

 

あんなにも真っ青な空を

一瞬たりとも見上げず

立ち止まらず

見下ろさず

まっすぐ、ただまっすぐとかけてゆく

 

きのう

 

かゆいところはありますか?ときかれ

あったけれどいわずにいたのは

清潔だとはいわないが

不潔だともおもっていないからだ

 

チリチリとけずれて

透きとおるほどうすくなった肌の奥に

鋭利な刀身がギラリとみえる

 

なにひとつ

断てるはずもないというのに

横山黒鍵

 

雨が降っているのですね、遠くから息遣いが聞こえるように、水玉の傘を内側から覗くと暗がりの中に浮かぶ、表情はほどけてしまいましたか、だからいません。どこにも

探した手の冷たさに沈む白です、あんなにも日焼けしたというのに、もうほどけてしまいました、柔らかな筋肉の一本一本が弾むようで、その白は流れて脈を打つのです、時間を刻むようにキャベツを刻むようにまるで遠のいていくかのように

弾むように、雨だれ

口へ運んだ、むずがるように緑色の虫が服を這います、そのまま毟られて清冽な水にさらされて、言葉を失うのでした、ただのぬくもりの塊として、胸には重いのです、だから吐き出すのです、蛹になる前に溺れてしまいます、溺れればいい、指でそっとすくい上げきちんと潰す、緑は染めますそっとその色になって、そとは雨が降っているのですね

無心に包丁を上下し、いっていの音階でしめすひかり

玄関の前に残された足跡にピンを刺して保存します、この瓶のそこには空が丸く映り込み、それはとても鈍い静脈の透ける青、ピンク色のハンカチが滲んで汚れて、ローズマリーに今年も花が咲きました、小さな小さなむらさきの痣、匂いを消すための効果は擦り込まれた塩とおなじく、厄介なものです、焼きあがったら取り除きたいのですが、

父の黒い手が馬鈴薯を剥きます

チャイムが鳴る、不意の着信音とともに、招かれない音曲の彩が、鋏で手紙の封を切る

白紙であればいいのに、手を振った面影はやがて傘の内側に降る雨に滲んでいくのですね、乾いて灰色に変わります、晴れることないそとのように、虹はかかりますか、

そこへ

研究活動

詩界ニュース
詩界ニュース(2016.9.30受付)最終更新日 2016/11/6
催し・イベント
西日本ゼミナールin沖縄のレジュメについての訂正最終更新日 2017/1/15

日本現代詩人会刊行本


  • 資料・現代の詩2010

  • 国際交流ゼミナール

  • 2015現代詩

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