詩投稿結果発表

投稿数291作品。投稿者192人。多くの方にご投稿いただきありがとうございました。詩投稿第3期(10-12月)の選評および入選作をご紹介いたします。

詩投稿

H氏賞受賞者や日本現代詩人会の会員たちが詩編のアドバイスをいたします。

1期一人3篇までの投稿で、3ヶ月毎に選考し、入選作を選評とともに公開します。

第4期選者(1月〜3月)
・野村喜和夫氏

野村喜和夫氏
・高貝弘也氏
高貝弘也氏
・峯澤典子氏
峯澤典子氏

詳しくは投稿規定をご参照ください。皆様のご投稿をお待ちします。

日本現代詩人会とは

この会は日本の詩人の権益を団体的に守り、現代詩の普及発展のために協力し、国際的活動を推進し、詩人相互の親睦をはかることを目的としています。

「詩投稿 第3期」入選作品紹介
Topページに入選作の中から2篇ずつ公開します。

鎌田伸弘

雀時計

 


いつものあさ
さあ
いつものように コーヒー片手に
いつものように 部屋の窓を開けると
そこは
いつもの朝ではなかった

 

頭上には雀の巣
雨戸のシャッターのすぐうえ
ぼくのあたまのすぐうえ
きのうまではなかったのに
いつのまに作ったんだろう
いつのまに巣喰ったんだろう
一羽の親雀が
ぼくの耳のすぐちかくで
ぶるる・・・と羽ふるわせ
ちちち・・・と嘴とがらせ
巣から飛び立っていった

 

それは 鳩時計のよう
であったものの
そのちいさな飛翔は
巣に戻ってくるかわりに
大気をゆさぶり 大地をゆるがした
ぼくはおもわず ぶるっと身ぶるいすると
手の中のコーヒーは 波立った
一瞬にして ブラックコーヒーは
ミルクコーヒー になった
すずめ色したコーヒー
雀カフェ<
ガブリと飲む

にわかに太陽は 光をうしない
世界は雀色になった
そしてぼくは ぼくのあたまは
雀に巣喰われてしまった
ちっぽけな雀だけれども
いっぴきの雀だけれども
ぼくを巣喰い
ぼくを救え
すずめよ

 

いつしか電柱には あまたの雀
ぼくのあたまには 一羽の雀
百万の雀と
一羽の雀
いくつもの朝と
たったひとつの朝
いつもの朝と
あらたなる朝
朝 さあ!
おはよう そして
ようこそ 雀の一族
いくつもの夜のあとの
いくつもの朝
九十九の夜のあとの
たったひとつのぼくの朝
いつまでも いつまでも
進め
すすめ

神栖蓮

 (世界 の)はてとね

 

 

いいよ。
そうしていつの日かぼくはきみを知らないという
きみはオゾンの闇をゆびに溶き
やがては喪う原始反射のそらをよみ
ミルクまでの眠りを一緒に考えようか

 

泣いてくれないと母はきみを案ずる
でも
かけないつきをねむりにつかせるのが(わたしの)しごとなの
きみはそうして息を汲み
宵と彼は誰に水を編み
(チューブから)落ちる少しの乳を飲んでは
波動関数に思いはせるのはきみの日課で

 

みなみかぜのねをわたしみてみたい
ほいくきからでられたら 北極点につれてって

 

   *

 

やがて陽に放つ音を研ぐ間に
きみのかみが撫でる草を分かつ
色と重力に
形取られている 声の穂
それでもきみはまだ尿を拭くこともできずにいて
世界の果ての小さな広がりのみが気になることの幸福

 

そうして
いつの日もきみはぼくを知らないといい
てにした蝋を救うかげのかるい呼気を祈る

研究活動

詩界ニュース
詩界ニュース (2016年12月20日受まで)最終更新日 2017/2/11
催し・イベント
西日本ゼミナールin沖縄のレジュメについての訂正最終更新日 2017/1/15

日本現代詩人会刊行本


  • 資料・現代の詩2010

  • 国際交流ゼミナール

  • 2015現代詩

ページトップへ戻る